ニコニコ遊んでいるなと思ったら、突然機嫌が悪くなったり、乱暴的になってしまったりする3歳前後のお子さんについてお悩みのあなた、そのお悩みはあなただけじゃないですよ。
うちの3歳の娘もそうです。家族内では娘イコール叩く子になっています。
どうして機嫌が悪くなってしまうのか?機嫌が悪くなったら、なぜすぐ叩いてしまうのか、その原因は、実は3歳という月齢にあるのです!!
どうしたら良いのかの対処法、そして効果的な叱り方をここでご紹介したいと思います。
すぐ叩く3歳の子育てでお悩みのあなた、この記事を参考に、叩く子の気持ちに寄り添い、お子さんとより良いコミュニケーションをとって、穏やかに育児を楽しみましょう!
すぐに実行できる対応と対策を現役保育士がアドバイス致します‼︎
すぐ叩く子の原因は?!3歳の発達段階を知ろう
まず、3歳という月齢はどんな発達段階なのかを考えてみましょう。
※発達には個人差があります。下記のことは、全ての子どもに当てはまる事ではありません。
3歳ごろの子どもは、周りの物事や環境など様々なことに好奇心旺盛になり、身体的にも知能的にも大きく発達してくるのが特徴です。
認識力も増し、遊び方にも大きな変化が出てきます。
人との関わり方も大きく成長し、今まで一人遊びだったのが、誰かと一緒に遊ぶようになり、他の子に優しくしたり、助け合ったりするようにもなり、少しずつ人間関係を作り始めます。
逆に言うと、今までは一人で好きなように遊んできたけど、他の子と一緒に遊ぶようにもなるので、自分の思い通りにいかない事が増えていきます。
その頃の子供はたちは、思い通りにいかない苛立ちを抑える気持ちを、うまくまだコントロールできないため、すぐに手が出て叩いてしまうということが起こります。
人を叩く子は大人が思っているよりすごく怒りの感情が強く、すぐにでも自分の思う通りにしたいと思っているので、すぐに手が出てしまうことが…。
叩く子には叩く子なりに、様々な理由がちゃんとあるんです。
その理由と大人の対応によっては、叩く子を叩かないで我慢する子に少しずつ変えていくことができます。
この先で詳しく解説していきますので、少しずつ焦らず進んでいきましょう♪
このように、3歳という年齢は、人間にとって大きな成長段階にあると言えます。
自分の気持ちや自我がはっきりしてくるので、抑えきれずにすぐに喧嘩してしまったりする気持ち、少しは理解できますよね。
3歳児すぐに叩く子の原因は大きく分けて5つ!
思い通りにならなかったり、トラブルがあるとすぐに叩く子。
もしかしたら、親も同じように叩いていると思われてないか、親からの愛情不足が原因なのでは?などと心配になることもあるかもしれません。
けれど、叩いてしまう子の原因は決して愛情不足からくる行動ではないので、安心してくださいね。
なので、家庭の問題と考えずにどうしたら改善できるのかを考えていく必要があります。
叩く子には必ず事情があります。なぜ叩いてしまうのか原因を見極めるのがポイントです。
その見極めのポイントをこれからご紹介するので、一緒にチェックしていきましょう♪
①気持ちをうまく伝えられない
3歳になると言葉も多く出てお話も上達してくるかと思います。けれど、まだまだ自分の気持ちはうまく伝えられません。
伝えてるつもりなのに伝わらない‼︎といった腹立ちから、手が出てしまうと言う子は多いです。
②なんらかのストレスを抱えている
3歳でもストレスは溜まるんです。保育園や幼稚園に馴染めない、弟妹が産まれてママパパを独占できなくて寂しい…など、様々なストレスから叩くという行動に出てしまう場合もあります。
③大人への気持ちからくる乱暴な行動
単に大人に気を引きたいだけ…という場合も考えられます。
トラブルを起こせば、先生やママパパが自分の元へ飛んできてくれる!!というケースを学習して、同じ行動を繰り返すという事もあります。
④習慣になっている
おもちゃを返して欲しい時は叩く!!構ってほしいから大人を叩く!!など、「叩く」という行動が習慣化していて、ひとつのコミュニケーションになっているパターンも考えられます。
しっかりと対処しないと、叩く行動がエスカレートする場合もあるので注意が必要です。
⑤子どもの周りの人や環境からくる影響
周りで接している大人が普段から、乱暴な行動を取ったりしているのを見て、そのまま真似をするといった事もあります。
おもちゃを片付ける時、ポイ!っと投げていませんか?ドアを力任せにバン!と閉めていませんか?
こういった大人の行動を、子どもはよく見ているので、叩く子どもにならないような環境づくりをしていくことも、大人の工夫次第では可能です。
叩く子によくある原因として、上記5個のような原因が考えられます。
もちろん、この五つが原因の全てとは限りません!
うちの子どもはどれが当てはまるかな…と考えてみることも、お子様を理解するうえで大切なことだと思います。
すぐ叩く子が多い?!3歳クラスでのトラブル対処法
保育園でも、近くで見ているのに止められないほど、すぐに手が出る子がいますが、3歳同士の遊びでは珍しいことではありません。
え?今、叩く理由が何かあった?と子どもにしか分からないほどの小さな理由で、すぐ叩く子。
けれどすぐ叩く子には叩く子なりの理由があるんです。
3歳児の発達を理解して、気持ちに寄り添ってあげるだけで、すぐ叩いてしまう子にも、行動の変化や気持ちのゆとりが出てくると思います。
まず、3歳児の発達段階と叩く子のトラブルの原因(先程お伝えした5つ)を踏まえて、対処法をご紹介します。
保育園、幼稚園、子ども園で実際に保育士がやっている対処法になるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
大切なのは子どもの心に寄り添うこと!
まず、先程お伝えした原因5つの中で『寄り添う』ことが重要になる①と②のケースについてご紹介いたします。
しかし、ここで大切なのは、全ての子どもたちに当てはまるものではないという事です。
なので、自分の子には合わなかったり、解決できない場合もありますが、まずは一緒に確認してみましょう。
①気持ちをうまく伝えられない
おもちゃを取られて悔しい、やられたからやり返す、叩く方には必ず理由があります。
その理由を自分で伝えられずにいる苛立ちを、「叩く」という行動に変えて表現してしまいます。
そのため、こういう場合あなたは、子どもの気持ちを代弁する役にまわる、という事が大切です。
まずは、叩いてしまった子に「どうしたの?」と声をかけて気持ちを聞いてあげましょう。
次に、叩いてしまった子から聞いたことを、あなたが代わりに相手に伝えてあげるのです。
叩いた子に叩かれた方はどんな気持ちか、どれだけ痛いのか?などを説明したとしても、まだ理解はできません。
なので、「悪いと思ってるよね?ごめんなさい。と思ってるね?」と確認すれば、それでOK‼︎
そして、それがおもちゃの取り合いだったら、順番できる?欲しい時は何て言う?ちょっと待っててね。って言える?などの、トラブル回避の言葉を教えます。
3歳児、まだまだ気持ちをうまく伝えられない子がほとんどです。
気持ちを聞いて、受け止めて、代弁してあげることが大事です。
②なんらかのストレスを抱えている
保育園、幼稚園といった環境のストレス。弟妹ができた事でのストレス。
子どもは子どもなりに様々なストレスを感じています。
だからこそ、行動の裏に隠れている子供のストレスに気づいてあげることが肝心です。
大体いつ頃から気になる行動(叩く)が始まったのか、日々子どもの些細な変化に気づいてあげることが大事です。
その行動の裏には、些細な環境の変化などが原因だったりして、大人では気づきにくい変化もあると思います。
もし、変化があった時は、一度子どもにその事を丁寧に説明したり、気持ちに寄り添う姿勢をとってあげてください。
大人が寄り添ってあげるだけで、子どもはすごく安心して、少しずつですが心も穏やかになるんですよ♪
あなたもがいつも子どもに寄り添って丁寧に関わっていたとしても、子どもの成長過程で反抗期が来たり、言うことを聞かなくなったりする時期があると思います。
上のことは至って普通の成長過程です。その時にあなたが子供とどう関わるかを少し考えて、否定すせずに気持ちに寄り添ってあげることが大切になってきます。
難しいことではありません。この記事を参考に是非子どもと寄り添ってみてくださいね。
原因を見極めて声かけをしよう!
上記の原因五つの中から『声掛け』が重要な対処法になるケース③と④について、これからご紹介します。
③大人への気持ちからくる乱暴な行動
大人の気を引くために、わざと叩く行動を起こすケースもあります。
そういう場合はまず、問題行動(叩くこと)はダメとしっかり伝えて、先生やあなたに側に来て欲しい時は、素直に呼んで欲しいことを声かけをして伝えてみましょう。
一度、子どもの遊びに一から付き合ってみるのもおすすめですよ。
こんな遊びが好きなんだとか、遊びの中ではこういう立ち位置なんだ、こういう状況でトラブルが起こるんだな…など、気づく事がたくさんあると思います。
こんな時は、わたしを呼んでね、代わりに言ってあげるからね。
など安心できる言葉で声をかけてあげると、遊びながら大人の存在を近くで感じる事ができ、問題行動を少なくすることができます。
④叩くという行動が習慣になっている
ただ単に問題行動が癖になっているという場合もあります。
癖って厄介なもので、自分ではやっていることに気づいてない事が多いですよね。
時間はかかりますが、その都度声かけをして、少しずつ気づかせてあげてください。
最初は、なかなか改善が見られないと思いますが、時間をかけて治していきましょう。
子どもの癖は、大人が気にかけてあげることで治ることが多いので、根気強く寄り添ってあげてくださいね。
声かけをして行動を止められたら逆に怒ってしまう子どももいます。
その時は、叩くのでなくてこうしてみようね!!と違う行動をさせてみるという方法もありますよ。
気を付けるポイントとしては、声かけはなるべく簡単に分かりやすくしてあげるということです。
大人でも、グチグチと長く話をされたら嫌になってしまう事ってありますよね。
子どももそれは同じなので、簡潔に分かりやすい言葉を選んで声をかけてあげてください。
環境を変える事も大事な対処法です!
次に、叩く行動をやめさせる対処法で『環境を変える』ことが重要なケース⑤についてお伝えしますね。
⑤子どもの周りの人や環境からくる影響
物を乱暴に扱うなどの乱暴な環境が子供の周りにありませんか?
叩くなどの行動が、全て周りの環境のせいだとは限りませんが、子どもは大人が思っている以上に、大人の行動や言動などをよく見ています。
一度、周りの環境を見直してみて、大人が作ってしまった良くない環境は、大人が変えていくことが必要です。
人や物に乱暴に接する環境ありませんか?子どもには物は投げないよ、と注意しているのに、自分は物をポイっと投げてはいませんか?
私もついついやってしまうのですが、足で扇風機のボタンを押してしまったり、冷蔵庫を足で蹴って閉めてしまったり。
そういうのって子どもはよく見ています!子供にしてほしくない行動は、大人自身が気がついて、行動を変えないといけないですよね。
ここでお伝えした対処法で、是非気を付ていただきたい事は、あなたのお子さんへの接し方です。
うちの子はすぐに叩いてしまうダメな子…などとは思って接しないようにしましょう。
うちの子が叩いてしまうのは、何か伝えたいけど、うまく言葉にできずに困っていからなんだな、それならしっかりと聞いてあげよう!と、穏やかな気持ちで接してあげることが大切です。
すぐ叩く子と3歳児への正しい叱り方とNGな叱り方
子どもに対して大人が叱らなくてはいけない場合は多々あります。
特に人をすぐ叩く子が、人を傷つけてしまったりしたケースなどでは、叱ってしまいますよね。
すぐ叩く子にはどんな叱り方が効果的なんでしょうか?
特に、自我が見栄え、言葉が増えてくる3歳の子どもには、叱り方についても気をつけなければ伝わるものも伝わらなかったりします。
その結果、親子共々ストレスが増え、関係性や心が壊れてしまうこともあります。
まず「怒る」事と「叱る」事は違います。「怒る」は、自分の感情をぶつけること、「叱る」は、いけない事を注意した後にどうしたらいいのか教えることです。
ここでは、3歳のすぐに叩く子を例に、効果的な叱り方をお伝えしたいと思います。
子どもへの叱り方で注意すべき4つ
子どもを叱る時に気をつけたい事!
- 目を見て話す
- その時その場ですぐに叱る(例外あり)
- はっきりと分かりやすい言葉を使う
- 子どもの気持ちを受け止める
今回は、3歳のすぐ叩く子に当てはめて叱り方をお伝えします。
1.子どもの目を見て話すことで、より伝わりやすくなる
これは大人でも言える事ですね。相手の目を見て話すことは大事です。
話す方の真剣さや重大さがより相手に伝わります。相手の目を見て話すことは、常識と言えますね。
2.トラブルが起きたその時その場ですぐに叱る(例外あり)
子どもは、過去のことを叱られても、覚えていません。
何だかよくわからないけど叱られたと思ってしまいます。
いけない事をした時に!その時に叱ることで、何がいけないのかを理解します。
できれば、その時の行動を止めて、その場で叱ることができるといいです。
ただし、これには例外があります。
子どもの中には、人の前で叱られる事を嫌がる子もいます。
この場合、子どもはもっと反抗してしまうので、そういう子どもには、その時その場で叱るのではなく、その場から一度離れて。
例えば、廊下に出るなど二人きりになれる場所や、何かの裏に隠れるなど、人の目につかない場所に連れて行って、二人きりで話すというような叱り方が効果的です。
3.叱る時は分かりやすい言葉ではっきりと伝え、叩くなどの行動を止める
絶対に長々くどくどと叱ってはいけません。
子どもには長く時間をかけたからといっても聞くと言うことはありません。
簡潔にあっさりと!がカギです。叩く事をしてほしくないないのであれば、まず叩くことを止めます。決して感情的にはならずに、行動を止めるだけでOK!!
4.なぜ叩いてしまったか理由を聞き、子どもの気持ちを受け止めてあげる
行動を止めた後は、子どもにどうしてそう言う行動をしてしまったのかの理由を聞いて、その理由を受け止めます。
子どもの言葉を、あなたが繰り返して言ってあげるだけでも大丈夫ですよ♪
その後、「人を叩くのは良くないから、叩いてほしくない。」と叩く行動をやめてほしいことを伝えましょう。
「こうじゃなくて、こうしてほしいな〜」って具体的にして欲しい事を言うと、子どもには分かりやすいです。
読んでいただいてもわかると思うのですが、叱り方は案外簡単なことがわかると思います。
子どもの目を見て、叩くという行動を止めて、その場ですぐに簡潔にわかりやすく叱り、叩いてしまった理由や子どもの気持ちを聞いてあげるんです。
ただ、叱る際は、自分自身の感情が入ってきますので、あなたの感情をどうやってコントロールするのかも大切な事にポイントになりますね。
子どもへのNGな叱り方5つ!!
子どもの事を想って、その子の為と思って叱っているあなた!
その叱り方は果たして、本当に正しいのでしょうか?
逆効果になってしまうNGな叱り方もあるので、これから確認していきましょう!!
- 過去のことを叱る、引きずる
- ひとつの事から違う事まで繋げて叱る
- 否定する(人格、気持ち、行動など)
- 感情的に怒鳴ったり、手を挙げる
- しつこく叱る
この5つは、子どもを叱る上で、良くない叱り方になります。
できるだけ、このようにならないように、気をつけて叱りましょう。
叱り方はあまり構わず!あっさりと!がカギ?!
上記を注意していても、叱る時にそんな余裕がない時もありますよね。
そんな時は、これだけを覚えておきましょう!!
『あまり構わず、あっさりと対応する』
あまり責任の無いように思えますが、長々と叱るよりかは、この方が親子共々、心も穏やかに過ごせます。
最初は、プラスで後からグチグチと叱ってしまいたくなりますが、過去のことはもう叱らない!と心に留めておけば大丈夫!!
あっさりって、子どもとちゃんと向き合ってないんじゃないか?と思われるかもしれませんが、普段の子育てに中で親からの愛情は十分に伝わっているので、大丈夫♪
せっかくの3歳と言う人生で一度しかない愛おしい時期に、大人がイライラしっぱなしでいたら、子どももずっと反抗して、親子でおかしくなってしまいます。
あまり深く考えずに、深く構おうとしないで、あっさりと叱れるように、共に頑張りましょ♪
まとめ
- 3歳は好奇心旺盛でになり大きく成長する時期の為、トラブルも多く、自分を抑えきれずにすぐ叩く子もいる
- すぐ叩く子の原因は大きく5つで、心に寄り添う事と声掛けをすることが効果的
- 自分の行動や周りの環境を整えることも対処法の大事なひとつ
- 怒ると叱るは違うことを理解し、叩く子への効果的な叱り方を知って心に余裕を持とう
- 叱る時は本人の気持ちを肯定しながら、あまり構わずに、あっさりと叱ることがポイント
- 感情的にならずに、自分の感情のコントロールすることも必要
暴力的にすぐに叩いてしまうという子どもの行動は、あなたの育て方が間違っていたということではなく、子どもが立派に成長している証ですよ!
子どもと向き合うことは決して簡単なことではないと思います。悩んだ時は園の先生に普段の家庭での様子を伝える感じで気軽に話してみると、きっといいアドバイスが聞けると思います。
手がかかるけど一瞬で過ぎ去ってしまう3歳というこの時期、大人になろうと頑張っている3歳の子どもと一緒に過ごしてあげられるのは、あなただけです。
この記事を読んで、どうかあなたが心にもっとゆとりを持って、子どもと一緒に過ごせますように。
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